こんにちは、taikiです。
少し前になりますが、吉永力先生のハーフガードセミナーに参加しました。
ハーフガードと言えば、半分ガードを超えられたピンチの状態で、すぐにでもフルガードに戻さないと危ない状態と認識をしていました。普段のクラスではハーフガードからスイープやバックを狙うテクニックもならいますが、スパーリングでそんなことができたことはないですし、ハーフガードから相手の脇を刺すなんて夢のまた夢。
しかし、「スイープとバックが狙えるポジション」という前提でセミナー内容が組まれていて、私の柔術観がいかに狭いものだったのかを痛感しました。
せっかくなので、詳しく解説してまとめておきたいと思います。
そもそもハーフガードって嬉しい?嬉しくない?
セミナーの最初にハーフガードのメリットとデメリットを整理した上で、テクニックに入っていったことがとても印象的でした。まずは頭を整理するところが個人的に好みです。
このような整理でした(一部抜粋、全部知りたい人はセミナー動画買いましょう!)。
メリット:
- バックが近い
- スイープ後にハーフガードから始まる
デメリット:
- サブミッションが少ない
- パスまで近い
私は、デメリットの「パスまで近い」しかイメージがなかったので、バックが近いという発想が新鮮でした。
逆に言うと「パスまで遠い」(と思っている)、クローズドガード、デラ、スパイダー、ワームを好んで使っていたようです。リバデラはほぼハーフガードなのでパスが近いから使いたくない。
自分の中でそういう序列になっていたようで、だからハーフガードを使わなかったのかと納得しました。こうやって自分の行動が後付けでも理由付けされるのが気持ちいいです。
ハーフガードの選択肢は3つ
ハーフガードからの展開には主に3つの選択肢があります。
- フルガードに戻す
- スイープを狙う
- バックを狙う
ハーフガードで誰しもが最初に習うのは、フルガードに戻すことでしょう。その次に、スイープがあって、最後の奇跡の技としてバックテイクがある。こんな順番なのではないでしょうか。
しかし、ハーフガードの使い手の皆さんには、フルガードに戻すという選択肢はあまり無いように感じました。なぜなら、ハーフガードでも十分パスガードディフェンスができるからです。私のように「パスが近い」というデメリットで認識しているとこういった発想にはなりません。
力先生にも直接聞いてみたら、「ポイントで勝ってて、逃げたい時は戻すかもしれません」でした。基本的にはスイープとバックという二択のようです。
ハーフガードが強い人はハーフガードからクローズドガードに戻さない。なぜなら、ハーフガードでもパスされないから戻す必要がないのだ。そうなるとスイープするかバックを取るかに絞られる。ハーフガーダーの脳内が少しわかった。
— 三角絞め研究所 (@triangle_chk) July 6, 2022
ハーフガードが強い人が持っている技術
セミナーを受けてハーフガードを自分でも試すようになりました。しかし、脇を刺されて、パスされてしまうのが多く、厳しい現実を突きつけられます。
そこでいろんな人を観察した結果、ハーフガードが強い人は2つの技術を持っていることがわかりました。
- 脇を差す技術
- ハーフガードで絡みついている足を捻る技術(ニーツイスト)
脇を刺そうとしても相手も同様に刺したい訳で、簡単にはさせません。そこで脇を刺すために準備が必要になります。それが、一回ディープハーフに入るふりをするとか、刺しやすい角度にポジショニングをとるとか、ブリッジでスイープのプレッシャーをかけて手をつかせてから脇を刺すとか無限にあります。このあたりは研究中ですので、ある程度できるようになってからまたまとめたいですね。
脇差しともう一つが、ニーツイストです。
膝が捻られると嫌な感じがして、避けようとして膝を逃がそうとしますよね。ハーフガードで絡んでいる足を捻る動きがとにかく上手。
この動きができない限り、スイープもバックも選択肢にはあがってこないのでしょう。
まとめ:縁がなかった技には理由がある
今回のセミナーを受けてよかったなぁと思ったことは、ハーフガードが得意な人の脳内が垣間見えたことでした。
私はハーフガードの細かいテクニックに感動を覚えるほどはハーフガードは使いこなせていませんが、セミナーを通じて自分が持っていない物事の考え方や見えていない角度から物事を捉えることに刺激をもらいました。
実戦投入できるように練習しようと思います。
以上、「ハーフガーダーの脳内が少しだけわかった話」でした。
おまけ
今回のセミナー動画はこちらです。