試合でよく言われる「自分からいけ」の意味を考えた話

こんにちは、taikiです。

いろんな試合動画を見ていると「自分から攻めろ」という主旨のセコンドのアドバイスをよく耳にします。私以外にも聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

言っていることは理解できるし、なんとなくそんなきもする。けど、本当の意味は実はわかっていない。

私もその一人です。だったら掘り下げて考えてみましょう。

ということで、今回は試合でよく言われる「自分からいけ」の本当の意味について迫ってみようと思います。

試合とは感覚で戦うものなのか

少し前の話になりますが、昨年6月のRIZIN29で矢地選手のインタビューがすごく印象に残っています。

当時、矢地選手は所属ジムを変えて、新しいコーチとしてロータス世田谷の名参謀、八隅孝平さんのもとで新たなスタートをしました。

その時にこんなことを仰っていました。

──逆に、今までは感覚で戦っていたと。

「いや、そう、本当に、自分でもよく最近言うし、思うんですけど、ほんと、何も考えてなかったというか、よくそれでここまで戦えてきていたなというか、そういうのはすごい驚きますね。ほんとポテンシャルとフィジカルと勢いだけでやっていたんだな、というのがすごい身に染みて分かったというか、逆に驚きましたね。よくやってたなこんなんでと。それすごい思います」

出所:試合前インタビュー記事

ポテンシャルとフィジカルと勢いだけでやっていた!?

 特に深いことを考えず、リングに入って本能のままに戦っていたということでしょうか?

更に、驚くことにこんなことも言っています。

──やることが明確になって、もし序盤の大事なペースを掴むときに掴めなかった場合、修正するためにやるべきことも明確でしょうか。

「あらゆるシチュエーションていうか、状況に応じていろんな策は考えているし、いままでは“ペースを握る”っていう概念すら僕、正直なかったんで、“別に相手のペースでやればいい”というか、そもそも何も考えてなかった。ペースうんぬんとか、自分がやりたいことやるとか、相手にさせないとか──何も考えてなかったんです。

出所:試合前インタビュー記事

「ペースを握るという概念すらなかった」というのは驚きですよね。

矢地選手はトレーニング環境を刷新することによって、その場の勢いで戦うことをやめて、自分がやるべきことをやるようになったようです。

この矢地選手が至った境地こそが「自分からいけ」なのではないでしょうか。

「自分からいく」の意味は、「自分からペースを握りにいく」「自分がやりたいことをやる」なのではないでしょうか。

提案型営業と御用聞き営業

さらに違うアプローチからも「自分から行く」の意味を掘り下げてみましょう。

社会人として働く皆さんは、何かしらの営業をしたこともされたこともあるでしょう。

誤解を恐れずに言えば、世の中には大きくは2つの種類の営業があります。

「提案型営業」と「御用聞き営業」です。

提案型営業とは、お客さんが必要だと思うことを事前に予想して、「こんな問題にお困りじゃないですか?これを使うと解決出来ます!」と提案していくスタイルの営業ですね。

お客さんの先回りをして提案するからには、お客さんの立場に立って頭をフル回転させて必死に考えて、喜んでもらえるプランを捻り出します。もちろん、どんなに考えてもそれが100%ウケる保障はありません。

逆に御用聞き営業は、お客さんに何でもかんでも聞きます。何かのついでに顔を出して「お困りのことはないですか?」とこまめに聞きます。そこで何か言われたら忠実に対応します。ある意味、何も考えないでとりあえず行く。営業のキツイ会社の例えで、「受話器を手に縛り付ける」とか「足が棒になるまで飛び込み営業をする」といったアレに近いです。

提案型が主体的に考えて行動するならば、御用聞き型は逆で受け身でお客さんに委ねます。

柔術の試合において「自分からいけ」というのは、思考停止になって御用聞き型になるなということなのではないでしょうか。

常に相手に振り回されるのではなく、自分がペースを握って全体をコントロールしようという意図が込められていると解釈しました。

それでも人は思考をサボる

ここまでいろいろと偉そうに述べてきましたが、それでも人は簡単に受け身になってしまいます。

こちらの動画の開始から0:00から0:10あたりを御覧ください。

私は、開始早々ボトムを取られてしまいます。

本来なら私もボトムを取りたい。けど、取られてしまいました。ダブルガードの方がまだマシですが、何を思ったかトップを選んでしまいました。

選ばされたといったところでしょうか。

この時点でペースを握られてしまっています。受け身で後手後手。

まとめ:受け身になるな


現在、ウクライナとロシアで戦争が起こっております。

アメリカやヨーロッパ諸国はロシアに対して経済制裁を課すことによって少しでもロシアの暴走を止めるように尽力していますが、日本の岸田総理を見ていると基本的に受け身で、アメリカに言われたから追随するスタイルで思考停止しているように見えてしまいました。

政治にはいろんな力が働いて思うようには動きませんが、柔術の試合であれば自分の想いだけでかなりの部分をコントロールできるでしょう。

試合の時の「自分からいけ」には「受け身にならずに何事も主体的に動いてコントロールしよう」と解釈すると柔術以外にも応用可能な大きなメッセージになります。

柔術に限らず「自分から」の精神を持って主体的な人生をお過ごしください。

以上「試合でよく言われる『自分からいけ』の意味を考えた話」でした。

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