【プラレで強くなれ!】柔術プライベートレッスンの活用方法


こんにちは、taikiです。

先日の石黒選手のインタビューが好評でPV数も多く、石黒選手のことを知ってもらうキッカケになれたことが嬉しいです。

そのインタビューの中でプライベートレッスンについて話題があがっていましたが、せっかくなので今回はプライベートレッスンをテーマとして取り上げようと思います。

通常のグループレッスンとの違いを理解した上で、どうやったらプライベートレッスンを有効に活用できるかについて私の経験も踏まえて考えてみました。

グループレッスンとプライベートレッスンの違いを理解する

プライベートレッスンの活用方法を議論する前に、通常のグループレッスンとプライベートレッスンの違いを抑えておくと活用方法を考える際に大きなヒントになります。

まずは、2つのレッスンの違いから整理していきましょう。

柔術が強くなる4つの試行錯誤プロセス

グループレッスンとプライベートレッスンに共通している目的は、「柔術が強くなる・上手になる」ことです。この目的を達成する為には4つのプロセスがあります。

柔術が強くなる4つのプロセス:

  1. どうやったら柔術が強くなるか考える
  2. 強くなる為にやることを具体的な練習メニューに落とし込む
  3. 実際に練習メニューをやる(打ち込み、スパーリング等)
  4. 実際にやってみて、なぜ出来たのか・出来なかったのかを考える

どうすれば柔術が強く(上手に)なるかを考えて、具体的なメニューに落とし込んで、実際にやってみて、反省して修正するという流れです。

いわゆる試行錯誤ですね。

この4つのプロセスがグループレッスンとプライベートレッスンでどう違ってくるのかという視点で考えてみましょう。

グループレッスンの4つのプロセス

各道場で行われるグループレッスンは、道場側で①「どうやったら強くなるか考える」から②「具体的なメニューに落とし込む」のプロセスを考えてくれています。

道場の先生方が長い年月をかけて試行錯誤した結果が各道場のカリキュラムであり、クラスで教えてもらえるテクニックです。

会員さん(本人)は③「練習する」④「なぜ出来た(出来なかった)のか考える」を中心に取り組めば十分です。

道場によっては、長い年月をかけて試行錯誤した①から②の結果をノウハウとして動画コンテンツや教則本として販売しています。

この道場が提供してくれるカリキュラムに則って満遍なくレッスンに参加しいると自動的に強くなるでしょう。①「どうやったら強くなるか」と②「強くなる為のメニュー」は既に試行錯誤済だからです。

普段なんとなく参加しているグループレッスンは先人の膨大な試行錯誤の上に構築された内容だったのです。

プライベートレッスンにおける4つのプロセス

プライベートレッスンではどうなるのでしょうか。

プライベートレッスンはグループレッスンを異なり、道場がレギュラーで提供するサービスではありません。

グループレッスンと大きく異る点は、①「どうやったら強くなるか考える」から②「具体的なメニューに落とし込む」工程が自由に設計出来ることです。

自分が一番強くなるのに必要な要素を考えて、具体的なメニューとしてこんなことをやると良いんじゃないだろうかと自分で考える必要があります。

「自分で自由に考えてメニューをオーダーメイド出来る」と聞くとすごく便利なモノに聞こえますが、難しくもあります。

他人のことはあーでもないこーでもないと言うのは簡単に言えるのですが、いざ自分のことになるとどうしたらいいかわからなくなることってありませんか?

強くなる4つのプロセスの中で、難しいのは①「どうやったら強くなるか考える」や②「具体的なメニューに落とし込む」といった頭を使って考える部分です。

もちろんプライベートレッスンをしてくれる先生と一緒に考えて作り込むのはよいでしょう。

しかし、一番最初に考えて、メニューに落とし込む部分の叩き台は自分で作り込まないと何も始まりません。

先生とレッスン内容について議論する為の叩き台すらないフワッとした状態でプライベートレッスンを受けてもきっと何も残らないでしょう。それであれば通常のグループレッスンの方がよっぽど作り込まれています。

プライベートレッスンの正体とはレッスン内容を自分の頭で考えて作り込むことだったのです。

プライベートレッスンは柔術コンサルティングにもなる

では、先日登場頂いたプライベートレッスンが人気の石黒選手の場合はどうでしょうか。インタビューの中からヒントになりそうな話がありますのでピックアップしてみましょう。


出所:柔術だけで生活している人に聞いてみた!石黒翔也選手 前編

石黒選手は、普段のグループレッスンで会員さんをみて、その方の「やりたいこと」と「よくやってしまうミス」がわかるとのことです。

つまり会員さん個別の①「どうやったら強くなるか考える」部分が見えていて、具体的に②「具体的なメニューに落とし込む」を提示することが自然と出来ている訳です。

実際に、石黒選手のプライベートレッスンを受けている方にも直接話を聞いてみました。

その結果は、本人の課題意識と石黒選手が普段のスパーリングや試合動画を見て課題と思ったことを擦り合わせた上で、レッスン内容を作り込んでいるとのことでした。

石黒選手のプライベートレッスンが人気な理由は本人が持っている柔術のテクニックや人柄の良さは当然あると思いますが、「プライベートレッスンのレッスン内容を考えるサポートが出来る」ことも大きいのだろうなぁと勝手に納得しました。

自由度が高いからこそ難しい①「どうやったら強くなるか考える」と②「具体的なメニューに落とし込む」の部分をサポートして本人に提案することは、要は柔術コンサルティングですよね。当然、その柔術コンサルティングに価値を見出す人はいらっしゃいますし、知的労働でもありますので付加価値が高くなるのは必然です。

コンサルティング
コンサルティング (consulting) とは、企業(まれに行政など公共機関)などの役員(特に経営者が多い)に対して解決策を示し、その発展を助ける業務のこと。
出所:Wikipedia

事例に基づくプライベートレッスン活用方法

プライベートレッスンとは何なのかがわかったところで「こんな感じでプライベートレッスンを使ってみてはどうか」という事例を紹介したいと思います。

実際に私がやってよかったと思った事例だったり、先生から聞いた話に基づいてまとめています。

自分のやりたいことが明確な場合

私は白帯から青帯の頃は、とにかくゴールを三角絞めに設定して、そこにいかに持ち込むかというやり方を考えていました。

そこで、当時の先生であり、三角絞めを得意としていたエーゲン先生(現トライフォース横浜)に「三角絞めに入れた後のアタック」と「三角絞めエントリー」というテーマでプライベートレッスンをお願いしました。

レッスン前に私はエーゲン先生にこんなデータをシェアしています。

自分が知っている三角絞め周辺の技とそれが出来る・出来ないをまとめて表にしたデータです。エーゲン先生からは「仕事みたいですね」と驚かれました(笑)(実は、この表が三角絞め研究所の初期のコンセプトになっています)

その後、話し合ってから優先順位をつけて、技を習いました。当時習った技は今でも使っています。

教則動画を見てどうしてもわからなかった場合


柔術はまだまだマイナースポーツですが、メリットもあります。そのうちの1つが有名選手が意外と身近にいることでしょう。

トップ選手であっても試合会場に行くと普通にいるし、会話も出来るし、SNSでつながることだって出来ちゃいます。

私は、このブログがキッカケで金古先生にお会いする機会がありました。その際に、教則動画もよく見ていたこともあって、プライベートレッスンもお願いしました。

内容としては金古先生の教則動画を見て、技を自分でもやっていてどうしてもわからない動きがあったので、ピンポイントでこの技のこの部分の動きが出来ないみたいに教えてもらいました。

具体的には、襟持ちスパイダーガードからの崩しとインバーテッドガードからスイープに入る際の崩し方についてです。

「あのDVDのあの技かぁ」みたいな感じで共通の動画をイメージしているので、コミュニケーションはとても取りやすく、本人にかけてもらうことで身体で覚えることが出来ました。

ちなみに、過去のインタビューで青木真也選手も似たようなことを仰っていました。


出所:青木真也選手に聞いてみた!後編 技の断捨離

課題出しをやりたい場合

自分でメニューを考えて、作り込むことこそがプライベートレッスンみたいなことを言ってきましたが、もちろんそうじゃない場合でもやりようはあります。

やりたいことが明確になっていない場合は、石黒選手のテンプレートに乗っかってみるというのはどうでしょうか。

石黒選手のプライベートレッスン用テンプレート

  • 撮影しながらスパーリング 5分
  • 撮影した動画見ながら意見交換 10分
  • 修正テクニック 5分〜10分
  • 合計 約30分

これを2セットやればだいぶ課題出しが出来ます。

普段一緒に練習している仲間とはまた違った視点で気になったことを指摘してくれることでしょう。

普段と同じことを指摘されるのであれば、早急に修正する部分ですし、違うことを言われたのであれば、新しい気付きを得たと捉えることが出来ます。

このテンプレートを利用すれば、自分のことはよく知らない有名選手のプライベートレッスンだって有効に受けることが出来ます。

まったく違う視点で考えるプライベートレッスン


これまでは論理的に話をしてきましたが、ここからは全く視点を変えて、感情的にプライベートレッスンに価値を見出すことについて考えてみましょう。

マスター世代の皆さんから一生懸命ムンジアルで勝つことを目標に取り組んでいるアダルト世代の選手ってどう見えますか?

応援したくなりますよね?

実際の試合を会場で見てリアルに応援することも応援ですし、SNSでその選手の情報を拡散するのも応援でしょう。

一番の応援はセミナーに参加したり、プライベートレッスンを受けることじゃないでしょうか。

選手にとっては、名目がよくわからない個別のスポンサードよりもサービスを介して売上に貢献してもらえることが一番ありがたい応援でしょう。

アイドルの推しメンがいたら、海賊版のYoutubeを何度も見て妄想にふけるのではなくライブに足を運んでこそ応援のはずです。

自分もサービスを享受するわけですから関係的にはWin-Winですね。

なんとなくプライベートレッスンにハードルの高さを感じる方は、選手の応援という視点でも考えてみてください。

まとめ:プライベートレッスンは自分次第。自分で考えて、自分で決めよう

いかがでしたか?
プライベートレッスンを受けたくなってきましたよね?

プライベートレッスンを受けるのは自由ですが、受け身でなんとなく受けるのはもったいないです。逆に言えば、自分の問題意識を明確にして、目的と意思を持って有効に活用すればその効果はとても大きいでしょう。

プライベートレッスンの価値を高めるのも、なんとなくで終わっちゃうのも全ては自分次第です。

高いお金を払って贅沢にレッスンを受けるんですから、最大限の効果を引き出せるようにやる内容をよーーーく考えて試してみてください!

以上「柔術が強くなりたい人の為のプライベートレッスン256倍活用方法」でした。

オマケ

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この記事を参考にプライベートレッスンを有効活用して頂けたようです。

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